どこでつくの?
ノミは、草むらの影や軒下など直射日光の当たらない場所に潜んでいます。そして、人や犬猫の二酸化炭素を感知し、ノミの特徴であるジャンプ力(自分の体長の200倍、約30センチ)を生かして飛んできます。
こうして室内に侵入したノミは部屋の角、家具の隙間、ベッドやソファー、絨毯などに潜み、暖房環境が整った室内では通年で生存しています。またネズミを媒介して侵入するケースや、庭に面した網戸越しに日向ぼっこをしていた猫が寄生されるケースも確認されています。
どうなってしまうの?
ノミの成長、増殖はとても早く、室内などの整った環境下では1匹のノミは一生の間で1000個ほどの卵を産み、産まれた卵は2~3日で孵化し幼虫、蛹を経て6~14日で成虫になります。ノミは寄生すると、オスメス共に吸血を行います。吸血されることで、強い痒みを伴うアレルギー反応を示す場合もあり、大量に寄生、吸血されることにより貧血が生じるなどの病害が生じる可能性があります。また、ノミが媒介する瓜実(うりざね)条虫という寄生虫に感染すると下痢や体重減少を引き起こします。吸血による痒みにより、体表を掻きむしることで皮膚に細菌が感染し化膿性皮膚炎を生じるなどノミ感染による病害には様々なものが考えられます。病害は犬猫に限らず、人に対してのものもあるため注意が必要です。
どうしたらいいの?
上記の様に、ノミはいつ家の中に侵入してくるか分かりません。そのため、部屋の角やベッドやソファーを清潔にする様に心がけます。しかし、簡単に目視できないノミの成虫や卵や蛹を完全に清掃により駆除することは難しいです。犬猫および人をノミの危険性から遠ざけるためには、やはり定期的なノミ予防薬の投薬が必要になります。フィラリア予防シーズン(4月~12月)はフィラリア予防と一緒にノミダニ予防も行いますが、冬場(1月~3月)であっても家の中でノミが活動的であるため、ノミ予防を続ける必要があります。
予防のお薬の種類には様々なものがあり(首元に付けるタイプや、美味しいおやつタイプなど)予防期間(月に1度や3か月に1度など)も異なるため、それぞれの子に合った投薬方法を選択できます。詳しくは当院スタッフまでお気軽にご相談ください。