中央区月島・勝どき・豊洲のアニーマどうぶつ病院です。当院では皮膚科、ガン・腫瘍科に力を入れています。

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2. 皮膚科

犬や猫の火傷

犬や猫の火傷

犬のリンパ球形質細胞性鼻炎

熱傷とも呼ばれる火傷は受傷部位の皮膚が赤くなり、痛み(知覚過敏)を伴います。

熱傷は程度により症状も異なり、火傷が皮膚の最も外側(表皮)にのみ生じている場合(Ⅰ度)は皮膚が赤くなり、痛みが生じる程度です。表皮よりもさらに下の真皮にまで火傷が到達している場合(Ⅱ度)は水ぶくれ、脱毛、皮膚の剥離や、より強い痛みが生じます。Ⅱ度の火傷を負っているにも関わらず、適切な処置をしない、あるいは放置するなどすると火傷が進行し、真皮よりもさらに下の組織(皮下組織)にまで傷害が到達してしまいます(Ⅲ度)。
熱傷は皮膚の障害や痛みだけでなく、広範囲(体の表面の20%以上)に火傷を負うことで全身性の循環不全(ショック状態)を引き起こし、生命の危機を及ぼす可能性もあります。


犬や猫の火傷の原因

一般的なものとしては、熱湯(お茶)や熱した油を体に浴びてしまう。火や火災などによるもの、蒸気によるもの。いたずらで電気コードを齧ったことによる感電(電撃傷)。季節性の熱傷では、真夏のアスファルトを歩いたことによるもの、紫外線によるもの。冬場にパネルヒーターの上に長時間寝ること(老齢犬に多い)によって生じる低温熱傷、家庭用ストーブなどが挙げられます。
品種、年齢、性別関係なく生じる可能性がありますが、上記のコードをかじる、湯呑みをひっくり返し、熱湯を浴びてしまうなどは、比較的若い犬や猫に生じる傾向にあります。


犬や猫の火傷の対処法

火傷を負って2時間以内であれば患部を冷やすことが有効ですが、2時間以上経過してから患部を冷やしても意味はありません。患部を冷やす場合は3~17℃の生理食塩水、または水道水で約30分間冷やしますが、冷やしすぎると全身が冷え切ってしまい、逆に低体温性のショックを引き起こす危険性があります。また、火傷をあった犬猫は、心的外傷を負って興奮状態にあることも多く、無理に家庭内で処置するのではなく可能な限りすぐに動物病院を受診してください。熱傷が広範囲でショック状態であれば、全身状態に対する治療を優先的に行い、点滴、投薬を行なっていきます。受傷直後では火傷による傷害の範囲、程度がはっきりと分からない場合が多く、入院管理をしながら皮膚の状態をみつつ、壊死してしまった皮膚を外科の介入により取り除くなど、治療方針を立てていくことになります。

一見軽いように見えても、実は深い熱傷や広範囲の熱傷で、長期の治療が必要となる場合もあります。自己判断をせずに早めの受診を心がけることが大切です。

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