どうしてなるの?
通常は害のない肉類、乳製品、穀物類、食品添加物などの摂食が原因で、様々な皮膚症状や嘔吐または下痢などの消化器症状が引き起こされる病気です。
比較的若い個体に多いとされますが、年齢や性別を問わず、どんな犬・猫にも発症する可能性があります。
症状は?
一番の特徴は1年を通して痒みが続くことですが、アトピー性皮膚炎と症状が似ているので、鑑別診断が大切です。アトピー性皮膚炎をさらに重症にする原因となることもあります。症状の出方は犬と猫で多少異なります。
犬:耳、足先、内股、肛門の周りなどに、発赤、湿疹、脱毛、ひっかき傷、黒ずみなどが認められます。外耳炎、膿皮症、マラセチアの過剰増殖が認められることもあります。また、下痢などの消化器症状が現れることもあります。
猫:頭、顔、首回り、お腹などに、湿疹や左右対称性の脱毛などが認められます。嘔吐などの消化器症状をともなう場合もあります。
どうしたらいいの?
痒みには、食物だけでなく、アトピー性皮膚炎やノミなどの寄生虫、細菌感染など複数の原因が重なっていることが多くあります。したがって、他の原因が関与していないか、本当に食べ物が原因なのかを確かめる必要があります。
毎日の食生活や痒みの程度などについて細かく確認し、寄生虫や細菌感染なども調べます。血液検査によるアレルギー検査なども行い、食べ物が原因であることがはっきりすれば、おやつやガムなどを一切与えず、特別な病院食だけを2カ月以上与え、症状が改善するかどうかを観察します。
食物アレルギーは、食事管理をすることで症状が出ないようにすることができる病気です。痒みや嘔吐、下痢などが気になる時は、お早めにご相談ください。