FIV?猫免疫不全ウイルス?猫エイズ?
猫免疫不全ウイルスを、略してFIVと呼びます。猫エイズと呼ばれることもあります。猫同士の伝染病で、発症すると免疫の働きが弱まるため、病気に対抗することができず、命を落とします。
感染?発症?免疫?
感染とは、病気を持っていない子が、持っている子から病気をもらってしまうことです。しかし、実際にその病気になるかどうかはわかりません。体の中で持っているだけで、病気にならない可能性もあります。
もらってしまった病気が、体を蝕んで、実際にその病気になってしまうことを、発症と呼びます。したがって、FIVに感染しているものの、病気にはなっていないことをFIV感染症、実際にその病気になってしまってからを、猫エイズになる、と言うことが多いです。
免疫とは、身体が病気に対抗する力のことです。風邪をひいても治る、さらに風邪なんてひかないなど、免疫が強ければ、病気をもらってしまう状況にあっても病気にならなかったり、軽度ですむようになります。
免疫不全症は、病気に対抗する力がたいへん弱くなる病気ですので、健康であれば軽度ですむような弱い病気も、治らなくなってしまうのです。
どうして感染してしまうの?
体の抵抗力がとても弱くなってしまう病気ですので、特別な症状はありません。
初期の症状としては、くしゃみ、下痢、発熱、口内炎など、風邪のような症状が多いと言われています。
ケガが治りにくくなった、膿んでしまうようになった、風邪をひきやすくなった、ひいた風邪が治りにくくなった、など、あらゆる病気に「なりやすい」「重くなる」「治りにくい」体になってしまうのです。
したがって治療も、なってしまった病気を治す、ことを続けるしかありません。
感染してしまったらどうしよう?
感染してしまっても、発症しないで寿命を迎える猫ちゃんも多いようです。感染しているかどうかは、動物病院に相談して、検査を受け、感染していたとしても、少しでも長く元気でいてくれるよう、しっかりと管理してあげることが大切です。