どうしてなるの?
肺高血圧症とは、犬では先天性心疾患、鼻狭窄、気管虚脱、肺塞栓、フィラリア症など、さまざまな原因により、猫では先天性心疾患により、肺の血管壁が厚く硬くなることで生命活動に必要な肺でのガス交換が上手くできなくなる状態です。
症状は?
肺での酸素供給が正常になされないため、呼吸困難やチアノーゼ(舌が紫色になる)、少しの運動で疲れてしまったり倒れてしまうなどの、低酸素にかかわる症状が見られます。
また、発咳、嗜眠が見られることもあります。
どうしたらいいの?
肺高血圧症の症状は、この病気ではない心疾患や呼吸器疾患、神経疾患でもよく見られる症状なので、血液検査、超音波検査、レントゲン検査、心電図検査を行い、慎重に病気を確定する必要があります。
また、なぜ肺高血圧症になってしまったのか、その原因を突き止めることも必要です。
治療は、肺高血圧症を引き起こしている原因の疾患によって大きく異なります。原因となる病気が治療できるなら、手術などが適応になります。しかし、原因を取り除くことができなければ、肺血管を広げたり、血圧を下げたりする対症療法を行うことになります。
進行性の疾患のため、重症度により治療効果が変わります。呼吸が荒い、疲れやすい、舌が紫色になっているなどが見られるときは、お早めにご相談ください。