進行性網膜萎縮症って?
視覚を感じ取るための目の奥にある組織、網膜が徐々に萎縮(薄くなっていく)していき、最終的には失明してしまう病気です。トイ・プードル、チワワ、ヨークシャ・テリア、ミニチュアダックスフンド、コリー、ラブラドール・レトリーバーなどに発症することが知られています。
発症初期には網膜の中の光を感じる細胞が変性してくることにより、夜間の視力の低下が主に見られます。症状が進行していくにしたがって、色を感じる細胞の変性も起こり、昼夜問わず視力低下や、視力の喪失が見られるようになります。
どうしてなってしまうの?
主な原因は遺伝性です。動物の設計図である遺伝子に乗って、ある程度の割合で親から子へ遺伝してしまいます。
必ずではありませんが、上記の好発犬種はその遺伝情報を持っている可能性があります。暗くなると動かなくなったり、物にぶつかりやすくなるなどの症状が見られた場合は、目の状態をチェック、また遺伝子検査によってこの病気を持っているかどうかを調べられるため、まずは病院に相談することをお勧めします。
どうしたらいいの?
遺伝性の病気のため、残念ながら明確な治療法はありません。しかし、お薬やサプリメントによって進行を遅らせることもできるため、早期発見も重要といえます。また、この病気が見つかったワンちゃんを繁殖に供さないことにより、後世にこの病気が発症しないようにすることも重要です。