なぜ尿結石が出来てしまうの?
遺伝的な体質が影響していると思われますが、食事や環境が原因になることもあります。
また、糖尿病や前立腺疾患などの病気を持っていても、できやすくなるようです。
どんな症状?
多くの場合、頻尿(少量ずつを、ちょこちょこ排尿する)や血尿が見られます。
結石が出来てしまった場所によっては、腹痛や食欲の低下がある場合もあります。ただし、症状がない場合もあり、健康診断などで偶然発見されることもあります。
結石が出来てしまっただけでなく、感染も加われば、治りにくい膀胱炎や腎盂腎炎を起こします。
また、結石が大きくなってしまったり、小さくても複数の結石が出来てしまえば、尿の通り道をふさいでしまい、排尿することができなくなり、急性腎不全や水腎症を起こしてしまいます。さらに悪化すると、腎臓が小さく縮み、働くことを止めてしまう腎萎縮となります。
どうやって見つけるの?
尿石症では、顕微鏡で見ることができる小さな石を「結晶」、肉眼でも見える大きな石を「結石」と呼びます。
排泄した尿が、光の加減できらきら光って見えるときは、結晶があるかもしれません。
まずは、尿検査を行います。尿の成分(pH、比重、出血など)を検査するとともに、実際に尿を顕微鏡で見て、結晶があるかどうかを確認します。さらに必要であると判断すれば、レントゲン検査や超音波検査などを実施します。
治せるの?
自然には排出されそうにない大きな結石が発見されたときは、処方食と呼ばれる専用食で結石を溶解することを試みることができるケースもありますが、ほとんどの場合、外科手術で除去する必要があります。
ごく小さな結石だけ、または結石は見つからずに結晶だけが発見された場合は、専用食による食事管理を行えば、手術は必要ない場合もあります。膀胱炎やそのほかの病気があれば、その治療もおこなう必要があります。
どちらにしても、結石や結晶が無くなれば終わりなのではなく、再発防止のために、食事療法と薬物療法を継続する必要があります。